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なぜITなのか?

数々ある経営課題の中で、
IT化への取り組みを特別扱いしていただきたい理由があります。
他の道具とちがって、
ITという道具は別格なんだとする理由です。
それはITが、
人の「知る」「伝える」に深く関わっていて、
あなたがたの頭と心の全活動──思う、考える、感じる、選ぶ、決める──

直接的に左右するものだから

‥‥です。
「あなたがた」と言ったのは、
経営者としてのあなた自身だけでなく、
社員や家族、お客さま、取引先、など、
あなたを取り巻くすべての人々を含むからですね。
「わたしたち」と言い換えても同じことですけど、
とにかく影響する範囲が広い。
たとえばあなたの会社では、
重い荷物をあっちに運んだりこっちに移動したりするために、
トラックやフォークリフトを使っていますね。
パソコンやスマートフォンをインターネットに接続して、
あっちに運んだりこっちに移動したりしているのは、
荷物ではなく「情報」です。
この「情報」ってもんを扱う「技術」がITなんですが、
これは人の情動に直接的に作用します。
「知る」や「伝える」がネットワークの時代になって、
「知らせあう」「伝えあう」になりました。
人のコミュニケーションにも思いっきり関わってきてます。
ITの存在によって、
お互いがお互いの「思う」「考える」「感じる」「選ぶ」「決める」‥‥

いちいち大きな影響を及ぼしあっているんです。
「頭」にも「心」にも「体」にも変化を与えあってます。
制御不能な危なっかしさ

はらんでいることには常に気づいておく必要がありますが、
ITをビジネスとして扱っている者にとっては、
だからおもしろいんだってことになるんでしょう。
必要なときに必要な情報が‥‥というか、
期待している以上の情報が最適なタイミングで届けられると、
ムリもムダもムラもなくなる。
すばらしいじゃないですか。
(ё_ё)
あー、ところで、
情報(information)ってなんでしょう?
いろんな解釈が考えられるでしょうけども、
ここでは、
あなたにとって意味のあるメッセージである

定義します。
もう少しややこしくいうと──
あなたがある状況で、なにがしかの判断をくだした際、
その判断材料となった外部刺激のこと

です。
あなたがバスに乗ったとき、
たまたまそばにいたオバチャンたちが
>3丁目の角に新しいパン屋さんができたわヨ。
って話している声が耳に入ってきたとして、
そのオバチャンの言葉は情報なのか?
いかがですか?
実はまだわからないんです。
それだけでは答えられません。
あなたがそれを聞いて
>あ、ウチの近所のあの店のことか。
>話題になっているんだったらこんどいっぺん覗いてみよう。


思ったとしたら、
あなたは情報を受け取ったと言えるでしょう。
しかし、
そのときあなたは次の日の会議のことで頭がいっぱいで、
「3丁目」と聞いても場所さえ浮かばず、
オバチャンの声を「うるさいな」と感じただけだったとしたら、
そんなものは情報ではなくて単なる雑音です。
同じオバチャンの会話を別の人が聞いて、
>友だちにも教えてやろう

思ったとしたら、
その人にとっては情報だったのです。
情報と対比してほしい言葉に「データ」があります。
informationという英単語に対してdataですね。
これにピッタリ当てはまる漢熟語は見あたりませんが、
情報データはどうちがうか。
データとは──
ルールにしたがってきちんと並べられた
文字や数値のまとまりによって、
なにかを表したもの

です。
さきほどの例でオバチャンが言った
>3丁目の角に新しいパン屋さんができた
っていう内容、
これはデータと呼べるでしょうか?
ちがうでしょうね。
しかし同じ内容を──
#01
 提供:バスで出会ったオバチャン
 事象:新規開業
 業態:パン屋
 場所:3丁目の角

というように項目を決めて整理していくとすれば、
これはデータです。
#02
 提供:部下の山田くん
 事象:生ビール半額で行列
 業態:居酒屋
 場所:サクラ商店街

#03
 提供:折り込みチラシ
 事象:乳製品が2割引
 業態:スーパーマーケット
 場所:駅前

‥‥というように、
決まったルールにしたがって文字が並べてあるのがわかりますね。
こんなふうにしていくと、
個々のデータが寄り集まって
近所のお店に関するデータベース
ができあがっていきます。
コンビニに強盗が入ったとか、
クリーニング屋さんが美人のアルバイトを雇ったとか、
どんなにくだらない内容だったとしても、
ルールにしたがってきちんと並べられた文字や数値のまとまりによって表されていたなら、
立派にデータとして成立します。
パソコンに入ってるとか入ってないとかは関係ありません。
子どもが紙に書いて整理しているだけのものでもデータです。
しかしあなたは、
そのデータを見ても何も思わないし何も感じないかもしれない。
データとは、
それ自体に意味のない、いわば無味乾燥なもの。
そこから人間が意味を引きだして初めて、
データ情報になるのです。
information(インフォメーション)の語源をたどっていくとわかりますが、
情報とは心にかたちを与えるものです。
ITは、
その情報(information)を利活用する技術(technology)
だからITには、
危なっかしいほど大きな可能性があるわけなんです。
コンピュータのなかった時代、
ゆっくり情報が流れていたころの話ではありません。
コンピュータとコンピュータとを相互に接続するネットワークの出現。
そしてさらに
ネットワークとネットワークとを相互に接続するインターネットの普及によって、
情報利活用の幅が革命的に広まったので、
これをITと称して特別扱いするようになりました。
閉じた場でゆっくり情報が流れていた時代のものはITではありません。
ITとは、
ネットワークを前提としてデータ情報をスピーディに利活用する技術
なんです。
その基本は、
無意味なデータの集まり処理して
意味のある情報を創出するしくみ


あります。
企業はヒト、モノ、カネを、情報によって管理しています。
成長にともなって管理すべきヒト、モノ、カネは増えていきます。
しかし経営者が扱える情報の量には限度があり。
全社員の日報すべてに目を通すことは不可能かつ無意味です。
つまり、
データが増えても情報が増えないしくみが必要です。
ITはどこまでいっても
データをインプットして情報をアウトプットすることのくりかえし。
たったそれだけのしくみで心にかたちを与えていく。
インプットとアウトプットの
創造的なサイクル

──そんなイメージです。

雲の上


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