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子どもに心を刺される

>パパはなんにもわかってない!
と、
小学校2年の息子がキレて泣きじゃくりました。
おこづかいのことで、
わたしの注意のしかたがキツかったんでしょう。
しかし‥‥、
もうそんな口をきくんだなと思って、
びっくりしました。
ちょっと反省モードで落ちついて、
ニコッと笑って話しあおうとすると──
>笑うな!
>なんで笑うんや!
>ぼくが泣いてんのに。
>そういうとこ腹立つねん。
>あっち行け!
>うっとおしいねん!

かなり本気で怒りながら
たたみかけるように噛みついてくる。
これが噂に聞くゲーム脳なのか、
ふだんの息子とは別人のように凶暴です。
>パパはうそつきや!
>ぼくのいちばん見てほしいとこ、
>ぜんぜん見てないしな。
>学校でパパの言うとおりにやったら
>先生に叱られたし!

うーん‥‥
さすがにそこまでキレられると、
凹みます。
激凹み‥‥
ただ、
子どもはやっぱり無邪気なもので、
泣きやんでから1時間ほどたつと、
すっかりぜんぶ忘れたみたいに
>なぁパパ、
>どっか遊びに行こ!

って、
いつもと同じようにじゃれてくるんで、
ちょっと肩すかしなんですけど‥‥。
それにしても、
「なにもわかってない」のひとことは刺さります。
実は会社でも、
同じことを言われているんです。
>社長はなにもわかってない!
‥‥って。
半年に1回くらいの割合で、
いや、もっとかな?
くりかえして言われてると思います。
キツい一発です。
これを言われると、
もうどうにもできない。
>なにをどんなふうにわかってないっていうんだ!
って、
心の中で反論しそうになるんですが、
口に出して言える空気ではないことくらいわかります。
相手の感情もギリギリのところまで追いつめられている。
わかっているんです。
理屈で考えてもどうにもならないってこと。
なにがどうなってこうなったか、
そんなこと突きとめたって意味がない。
相手の気持ちも立場も認めずに、
決めつけて否定して押しつけたからこうなった。
2時間、3時間と仕事の手を止め、
社員の言い分に耳を傾けたあと、
>社長は人の話をぜんぜん聞かない!

責めなじられたことが何度もあります。
>はあ?
>聞いてたやないか!
>たったいま、おまえ、
>さんざん自分の言いたいこと言うたんちゃうんか!

──と、
そうも言いたくなるもんです。
オレは聞いてる。
おまえのことちゃんとわかってる

──と。
けどそれはただ、
自分の勝手な決めつけを上書きして強化しているだけ。
思考から抜け出せず、
心は相手に寄り添うことなく、
したがって共感もできないまま、
頭だけがわかったつもりの早合点をえんえんとくりかえす。
>そうか、わかった。

ひとことが、
なぜ相手を否定したことになるのか理解できないまま、
すれちがいは深まる‥‥
99%そういう経緯です。
>なにもわかってない!
って、
責められてハッとした経験、
あなたにもありますか?
ないよりあるほうがいいですよ。
まだきっと、
気持ちはつながっているんだと思うんです。
見捨てられてないってこと。
わかってほしいと思ってもらえるだけ、
あなたとの関係にも重さがあるんです。
そんな言葉もなくなったとき、
関係は冷えてしまっているのかもしれません。
嫁さんとはそういう会話、
ないんじゃないですか?
‥‥ね。
>社長は会社のことをなにもわかってない!
やはりそう言って、
知人の会社を辞めていった女性を知っています。
悲しい悲しい退職でした。
>わたしはこの会社、大好きです。
>社長のことも大好きです。
>でも、
>もうここにはいられない。
>だって社長はわかろうとしない。
>わたしのことも部長のことも、
>仕事の中味も気持ちも、
>ぜんぜんわかってくれてない。

その方も、少しまえにお辞めになった部長も、
勤続10年以上の中軸です。
電話ごしの声は冷静に震えていました。
悔しそうな様子でもなく、
かといってまだ吹っ切れてもいない。
そのときは泣いていませんでしたが、
辞めると決心するまでにどのくらいの涙がこぼれたか、
想像に難くありませんでした。
まだ
気持ちはつながっているのに、
こんなことになってしまうなんて‥‥
──他人事ではない。
わかった気になって相手の心を粗末にするなら、
大切なものを失うことになる。
>なにもわかってない!

責められたそのとき、
思考の一時停止ボタン押せるでしょうか。
心を空っぽにして、
受け入れ準備をととのえることができるでしょうか。
メンツや意地なんてクソ食らえですよ。
自分の価値観は忘れましょう。
家庭でも会社でも同じなんだとわかりますよね。
人が相手なんですから。
おとなでも子どもでも、
女でも男でも、
いっしょですよね。
いや、むしろ、
子どものほうが感じ方が豊かで鋭く純粋で、
メッセージは真理を突いているのかもしれません。
息子が言った「ぼくのいちばん見てほしいとこ」って、
どこだったんでしょう?
すごく気がかりです。
きっと、
なんか褒めてほしかったんやろうなぁと思います。
>パパ、来てぇ~
とか、
>パパ、見てぇ~
って、
子どもは親をしょっちゅう呼んでいます。
テレビがおもしろいだけでも早く見に来いと呼ばれます。
猛ダッシュで行っても
まにあわないんですけどε=( ̄。 ̄;)
かわいいんですけどね、
でもちょっとめんどくさいな って、
感じてしまったとしたら、
そこが透けて見えてるんだと思うんです。
なのでわたしはせめて、
子どもが話しかけてきたら、
自分がなにをやっている最中でも、
可能なかぎり速く手を止めて思考を止めて心を空白にして、
からだを子どものほうに向けて、
きちんと聴く姿勢に入ろうと決めました。
いっしょにいる時間が長いとか短いとかは、
実は二の次ってこともあるんじゃないでしょうか。
心に手を当てて振り返ってみます。


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