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アファメーションとマントラ

気づいている状態
──すなわち覚醒、すなわちマインドフルネス
それはとても静か
じっとしていて動かない。
少し空腹。
日常的に何かに追いまくられて疲弊した心が、
「そうありたい」と願っている状態は、
静か
いま、ここは、怖いくらい、
静か
静かで何もない。
あなたの心はいま、
静かですか。
自分の心のポジション、
たまにはチェックしてますか。
騒々しく何かを欲しがる想いがはどこから湧いてきてますか。
それはエゴさんの罠ですよ。
落ちついた静けさを、
エゴさんは「寂しい」と誤解します。
「物足りない」と不満をもらします。
もっとにぎやかにつながりを求め、
腹いっぱい食いたがり、
ただちに慰めを欲しがります。
じっとしている自分は「損をしている」とクレームをつけて、
いま、ここから出て行きたがるのです。
エゴさんは何を恐れているんでしょうか
「毎日5分、これをしよう」とか、
炭水化物は食べないぞとか、
目標達成率のグラフをつけているとか、
朝ごはんは家族そろって食べるべきとか、
あなたも、
ご自身のエゴを取り締まるためにいろんなルールを作っていますよね。
あるいは逆にエゴの横暴で、
ルールばかり作らされてがんじがらめになっちゃってるんでしょうか。
意識がいつも醒めていて、
止まりたいときに止まれるなら、
ほんとうはルールなんていらないんでしょうけどね。
(ё_ё)
今日のテーマは
心のリカバリー
自分の心にいつもの調子を取り戻させる軌道修正についてです。
そしてこれが意外なことに、
経営理念のつくり方とも関係してきます。
はい。
ではここで、
自分の心が乱れたときのことを思い出してください。
あたなの気持ちはいま、
かなり凹んでいてブルーです。
そんなつもりじゃなかったのに、
結果的に自分がウソをついてしまったことになり、
チームの仲間全員に迷惑をかけてしまった‥‥とか。
嫁が子どもを連れて実家に帰ってしまったとか、
右腕だった部下が突然辞表を出したとか。
毎日がとても苦しいです。
孤独だし、
正直になれなかった自分が許せない。
今日いちにちをどうやって乗り切るか。
明日からずっとだらだら続く不毛な毎日を、
どうやってごまかすか。
いや、
うやむやにするのではなく、
ちゃんと克服したい。
どんな長雨もいつかは止む。
いつかはここから出られるということは知っている。
‥‥でも苦しくてしかたがない。
わあわあ泣きたいか。
そしたらちょっとは楽になれる気がするのか。
友だちにメールしまくるか。
ゲロ吐くまで酔いたいか。
いやいや、
そんな不安定な感情は長引かせてはいけません。
心機転換です。
気分が×××なときは○○○すればダイジョウブ
──っていうような
心の防災グッズ
を、
ちゃんと準備しておけばいいんです。
アファメーション
っていうのは、
肯定的な自己暗示法を意味していて、
具体的には、
自分の決意を自分自身に対して言い切って誓約してしまうことで、
心の向きを強固に積極化するものです。
明るくて元気が出て素直な言葉を選んで、
ときには厳しく、ときには優しく、語りかけることによって、
自分の潜在意識や心のあり方を変えて、
望む方向に進んでいく方法です。
なりたい自分ややりたいことなどを文章にして、
「わたしは○○○です」とか「わたしは○○できます」とか、
紙に書いたり、声に出して言ったり、心の中で唱えたり、
とにかく何度もくりかえします。
これがなぜ効果があるかというと、
脳がアホだから
だそうです。
潜在意識っていうのは、
ウソと現実の区別がつかないらしいんです。
なんべんもなんべんも目から耳から刷りこまれているうちに、
それはほんとうのことなんだ!
と、
信じこむらしいんです。
暗示の力を侮ってはなりません。
このことを知っていて、
マインドコントロールに悪用する者もいるのはご承知のとおり。
わたしたちの脳には例外なく、
だまされやすいパターンがある
ってことなんです。
どうせだまされるなら、
否定的な暗示を刷りこまれて価値を低められるより、
上向きな暗示を刷りこんで願望実現するほうがいいじゃないですか。
重要なのはくりかえすこと。
断定の強さと回数が肝心です。
心に浸透するまでは、
言葉の種類は増やさないほうがいいのかもしれませんが、
肯定的なムードという点で一貫性がある──すべての文章が「できる」で終わるとか──なら、
少々種類が多くても長くてもいいでしょう。
文章を作るうえでの秘訣は、
「なりたい」とか「なれますように」ではなく、
現在形もしくは完了形で、
(すでに)○○になっている、(すでに)○○だ、
の語調にすることです。
会社の経営理念などにありがちな表現で、
ちょっと注意が必要なのは、
「豊かさの実現を目指します」とか、
「社員を幸福にするために」っていう文言ですね。
否定語が入ってるわけではないのでダメじゃないんですけども、
「目指す」ってことは、
「まだそうなってない」ってことをみずから認める言い方でもありますから、
いつもいつも「目指します」っていう言葉を反復していると、
それがいつまでたっても実現しないことのように脳が勘ちがいを起こします。
幸福にしますっていう言葉をくりかえし聞かされる脳は、
「いまは幸福じゃないんだ」って思っちゃうかもしれないのです。
わかりやすく言うと
勝ちたいぞ < 勝てるぞ < 勝つぞ < 勝ってるぞ < 勝ったぞ

順に
暗示効果が高くなっていくわけですね。
>うわ~優勝しちゃったよ、マジかよ!
>きっと夢じゃねぇの?
>ちがうのかよ~~!?
>オレっちが本当に優勝しちゃったんだってばさ!
>うれしいなぁ~、ってか、うれしすぎだろこれ、
>どうするよ、おい、
>もうオレ、どうしていいかわかんねぇよ!!!

ってな感じで、
試合まえから盛りあがっちゃってください” “(/*^^*)/
暗示なんかかけるつもりがなくてもかかってしまうのが人間の脳ですから、
言葉はくれぐれも慎重に選んでいただきたい。
そんなふうに、
根気よく自分に暗示をかけていくと‥‥
やがて、
わたしたちの脳に条件反射が起こってきます。
パブロフの犬になるのです。
ベルの音を聞いただけで、
実際にはエサがなくてもヨダレが出るという、
あれですね。
しんどくなったときや落ちこんだときなどに、
心の軸に刻みこんだ決めぜりふのアファメーションがあれば、
それ一発で脳がリセットされるようになってくるんです。
経営理念を毎朝唱和する会社が多いですが、
あれは何をやっているのかというと、
要するに社員全員の心に同じ暗示をかけようとしているわけです。
けれど
経営者の魂がそこに吹き込まれていないなら──
意味なし
ただ機械的に押しつけて、
社員がアホらしいと感じているとしたら、
「笛吹けども踊らず」どころか、
逆効果になりますから唱和なんて中止したほうがよろしい。
経営理念を一種のアファメーションだと考えたことなかったですか?
ないですよね、ふつう。
じゃあ今後はそんなことも意識してみてください。
アファメーションっていうのはこのように、
心に暗示をかける道具なんですが、
道具を使いやすくするためのポイントってわかります?
小型化ですよね。
短い言葉にまとめるってことです。
一瞬つぶやくだけで、
すべての想いを包括してあらわすようなコトバ?
‥‥というわけでマントラ(真言)について説明しましょう。
マントラ
っていうのは何かというとですね、
元来の意味はさておき、
ここでは
自分の心に対して特別な暗示を与える短いフレーズのこと
だと理解しておいてください。
魔法の口グセっていうか、
おまじないとか呪文のようなものだと思っていただいてもよいです。
パッと聞いただけでは意味がわからないマントラがたくさんあります。
宗教チックな面も多分にありますが、ここでは宗教とは切り離します。
一瞬で唱えられること。
コンパクトであることに注目してほしいんです。
たったこれだけの短いフレーズに、
こんなに広くて深い想いがこもっているんだよ
っていう前提があります。
すなわちマントラっていうのは、
広くて深い教えをカプセルのように圧縮したコンセプトなんです。
肯定的であろうとなかろうと、
本人が意味を感じるならそれがマントラ。
自分にしかわからない暗号だってかまわない。
アファメーション = マントラ
ではないのですが、
わたしたちの今日の目的は、
一瞬で心機転換を達しうる道具
をつくることですから、
アファメーションで使うフレーズの短縮版を、
自分なりのマントラにしてしまっていいわけです。
あなたが自分の会社の経営理念を自分で決められる立場の人なら、
経営理念のマントラ化にチャレンジしてください。
もうこれ以上短くできないというくらい、
使う単語を厳選し、
コンパクトなフレーズに圧縮していくんです。
キャッチコピーを作るときのプロセスと同じで、
コンセプトメイキング

センスが磨かれます。
短くできないところはアファメーションとしてやってください。
いろんな種類があっていいと思います。
やりたいことはたくさんあるんだし、
どんな人間になりたいか具体的に描きたい。
だからアファメーションにはロングバージョンがあってもいいんです。
しかし
マントラは端的でキレのあるところが命。
>ツイてる、ツイてる
っていうのを口グセにしていたら、
ほんとうにツイてる人間になるっていうやつね、
これだって斎藤一人さんのファンの方が実践していたら立派なマントラです。
一人さんは他にもたくさんのことを教えてくださってますけど、
「ツイてる」っていう言葉を聞いただけで一人さんの想いがぜーんぶ浮かんでくる気がする。
だからマントラっていうのは、
口について離れないようなフレーズのほうがいい。
「困ったことは起こらない」は、
同じく一人さんの教えでも口グセにはしにくいので、
分類上はアファメーションとしてやってください。
そういえばうちの婆さんは
>南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)
というお題目をしょっちゅう声に出して唱えてました。
まるで鼻歌みたいな調子で日常に溶けこんでた。
快活で陽気な婆さんでした。
>阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)
なんてのを
知っているのはきっと、
むかし「愛の戦士レインボーマン」にときめいた昭和30年代生まれのオヤジだけでしょうけど、
これだってね、
意味を知っている人が想いを乗せて使ったらマントラ、
知らない人にとっては
>てくまくまやこん
と同じ、
テレビの主人公が変身するときに使うただの文字列です。
主人公といえばもうひとり、
「天才バカボン」でバカボンのパパの使っていた決めゼリフ、
>これでいいのだ
は、
わたしたちすべてに勇気を与えてくれる、
すばらしく強力なマントラになりえます。
故・赤塚不二夫さんの通夜で、
タモリさんが読み上げた──というか、読んでいたのは実は白紙だった──弔辞を聞いて、
ハッと胸を打たれたのはわたしだけではないはず。
あなたは生活すべてがギャグでした。
あなたの考えは、
すべての出来事、存在を、
あるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。
それによって人間は、
重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、
また時間は、
前後関係を断ち放たれて、
その時、その場が、異様に明るく感じられます。
この考えをあなたは見事にひとことで言い表しています。
すなわち「これでいいのだ」と。
森田一義(タモリ)さんの述べた弔辞から

マントラをくりかえすときはくれぐれも、
そこにこめられた世界観の全体を、
できるかぎり掴もうと努力していただきたい。
いつもじゃなくていいんです。
ふだんはその作業は潜在意識に任せておいたらいい。
でもほんとうにわたしたちの脳は忘れっぽい。
>ありがとう
を、
何万回くりかえして唱えたらどうなる云々っていう話を耳にしたことがありますが、
ただ回数が多けりゃいいってもんじゃないでしょ。
短くまとめられすぎているために、
気が抜けてしまうことが非常に多いのがマントラの落とし穴。
口に出して発声するときには、
やはりそれなりに、
言葉の持つパワーに自分の魂のパワーをシンクロさせていく意識が必要です。
いつもじゃなくていいんでね。
それからもうひとつ、
マントラやアファメーションを反復するついでに、
思い出してもらいたいことがあります。
はじめに戻りますが、
いちばん思い出してほしいのは、
気づいている状態です。
すなわち覚醒、すなわちマインドフルネス
を、
思い出していただきたいんです。
いま、ここ
という
絶対的な位置にしっかりとどまる意識ですね。
ほらまた、
やっぱりあなたも忘れてたでしょ?
(ё_ё)
では最後に、
中村天風師はどんなふうに自己暗示法を教えておられるか、
紹介しておきましょう。
(いつもこんなふうに一部分だけを切り取って紹介してますが、
そろそろ一冊まるごと読んでいただくことをもちろんおすすめします。)

 たとえば、悲しいことや怒ること、あるいは悶えること、恐ろしいことがあったら、一方においてクンバハカを行いながら神経反射を調節して、同時に映る鏡の顔に、心配なことがあったら「そんなの心配ない」、怒ることがあったら「怒らない」‥‥こういうふうに、厳粛な気持ちで自己暗示を与えてやるんです。鏡にむかって暗示を与えるときには、自己暗示を妨げる、いわゆるコンプレックスは生じないんであります。普通の自己暗示だとコンプクレックスが生じるんです。
 この方法をいっそう有効にするには、毎晩寝がけに鏡に映る顔を見て、「お前は信念が強くなる」、これを言って寝るようにしてごらん。あくる日、目がさめたら、あんまりぐじゃぐじゃ言わないうちに「きょうは俺は信念が強いぞ」‥‥信念に寝て、信念に起きるんです。
 それから、一日のうちに気持ちにぐらつきが起こるようなことを感じたときは、また鏡なり、あるいはガラスのところに行って自分の顔を映して、「俺は信念が強いんだ」、自分自身を叱咤してやるんです。信念に寝て、信念に起きて、信念で生きる。
中村天風師「成功の実現」より


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