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短気者対談──「M2テクニック」で想念が消える

きくぞうさんは短気だったんですね?

いや、
まあ「短気だった」っていうか、
いまでもじゅうぶん短気ですけどね。

あ、そうですか。
そんなふうに見えませんけど、
むかしはずいぶん短気だったとお聞きしました。

そうらしいですね。
よく言われます。
よっぽどひどかったんでしょうね。

実はわたしも、
短気で悩んでいるんです。

それは‥‥
お気の毒さまっていうかなんていうか、
短気のどういうところが悩みですか。

そりゃやっぱり、
怒りっぽいところですね。
ちょっとしたことで
すぐにイライラしてしまいます。
それで、
まとまる話もまとまらないっていうか、
いつもまわりがピリピリして雰囲気が悪くなるし、
腹を立てると自分がいちばんしんどいし。

あー‥‥わかります。
短気は損気っていうくらいですもんね。

なおせますか?

‥‥
なおしたいですか?

ええ、そりゃもう。
できることなら。

その方法を、
短気なわたしにきくんですね。

え?
ええ。
なおるようなことをブログに書いておられるんで。

う~ん‥‥、
ちょっとそこ誤解なんですけどね。
わたしの言っているのは、
短気をなおそうとか、
怒りを抑えようっていうんじゃなしに、
短気は短気なままでもいいんで、
そのことで自分を嫌いになったりせず、
まわりに感情をまき散らしたりしないように、
怒りやイライラをじょうずに処理できるようになりましょう
っていうことですよ。

怒りは抑えないんですか。

そうです。
抑える
なんていうやり方はしませんよ。
どんなときでも、
できるだけしたくないです。
だってあなた、
抑えられるのってどんな気分ですか。

嫌いです。
めちゃめちゃ嫌い。

でしょ。
短気な人ってね、
ふつうの人よりよっぽど抑えられるのを嫌うんです。
そもそも辛抱するのが苦手なくせに、
怒りは抑えようなんて、
方法論に矛盾があります。

あーなるほど。

逆に、
怒りたいときには徹底的に怒ったほうがいい。

いやぁもう勘弁してください。
そんなことしたら、
まわりじゅう敵だらけで‥‥

いや、
それを人前でやるんじゃなくて、
自分ひとりのときにやって、
いわばガス抜きをしておくんです。
「M2テクニック」ってやつを
覚えておかれるといいですよ。

エムツーテクニックですか?

そうです。
津留晃一さんの本で知りましたけど、
この方法はほんとうに強力です。

津留晃一って、
きくぞうさんのブログによく出てくる人ですね。

そうです。
いまはもうお亡くなりになってますし、
会ったこともありませんが、
わたしにとっては先生です。
その人が紹介しているM2テクニックがよく効くんです。

どんなんなんですか。

「幸せテクニック」(集合人編集局)っていう本に詳しく出てるんですが、
それによるとですね、
M2テクニックには内杉式と津留式のふたつがあるんですけども、
きょうは津留式でいきましょうかね。
ちょっと手を、
こんなふうに組んでみてください。
(※親指以外の指を、
指が内側を向くように交互に組み合わせます。)

はい。
こうですか。

そしたらその指の先を、
こんなふうに胸にくっつけて、
いま腹が立っていることを、
声に出して言うんです。

とりあえず嫁の悪口が浮かんできますけど。

ああ、
それでいいんで、
出しちゃってください。

こっちが毎日くたびれて家に帰ってんのに、
ブスーッとした顔で「おかえり」のひとつも言わないんですよ。
ふざけんなって思いますよ。

ま、
そんな感じですよね。
そういうのがなんぼでもあるでしょ。
いっぱいたまってるはずなんでね。

いつまでやるんですか。

どんどんあるならどんどん出してください。
特にしつこいやつから順番でいいでしょう。
このときね、
ゆっくり両手を伸ばしながら、
たまっている想いを自分のまえに引っぱり出すんです。
指先をじっと見て、
目を離さないように。
肉眼でしっかり見るっていう意識がポイントです。

こんな感じですか。

そうそう。
で、
手が伸びきったところで息を止めます。
目は指先を見つめたままで、
はい、
そこからは何も考えずに、
ゆっくり指を胸に戻します。

‥‥

もう息はしていいですよ。
胸に指がついたら、
確認の意味でクッと押してください。

クッと、
押しました。
これだけですか。

そうです。
それだけです。
よっぽど言いたいことがたまってても、
5分もかかりませんね。
憎しみでも嫉妬でもストレスでも、
心に埋もれている想いを言葉にして出してしまうんですから、
ひとりのときにやり直してみてください。
本気でムカついてきたら、
大声で怒鳴ってもいいですよ。

これって、
どういう意味があるんでしょうか?

そうですねぇ‥‥
ちなみに杉内式のほうは、
声には出さないんですが、
自分の想いを心の中で感じて、
それをゆっくり両手を広げながらしっかり見るんです。
想念を引っぱり出すという意識ですね。

引っぱり出したものを目で見て確認するわけですか。

そうです。
そしたら次は両手をパッと広げて、
宇宙の果てまで拡大させる。

毒をまき散らすんですね?

ああ、
それはいいイメージかもしれないです。
まき散らした毒をしっかり見てください。
わたしたちの脳は、
目で見て認識したものを「自分じゃないもの」と捉えるそうなんです。
自分の外にあるものだと思いこむわけですね。
外に飛んでいくところが「見えた」なら、
その毒は自分から分離されたと同じことです。

大声でわめくだけで、
すっきりすることってありますもんね。

でもね、
出しっぱなしじゃないんですよ。
もう1回それを優しく抱きしめて、
自分の胸にしまってあげてくださいっていうのが、
杉内式のポイントなんですよ。

自分が出した毒を自分に戻すんですか。

そうなんですよ。
どういう理屈なんだかよくわかりませんが、
やってみたらこれがほんとうにテキメンなんですよ、
不思議なくらい。

なんなんでしょうね、
それって。

興味が湧いたんでしたら、
ご自分で本を買って原文を味わっていただきたいんですが、
われわれの出したものっていうのは、
けっきょく自分に返ってくるじゃないですか。

因果応報ですね。
自分のやったことがぜんぶ自分に返ってくるっていう。

そうです。
どうせそうなるんですけど、
それを意識的にやってしまうといいことがあるんです。
津留さんの言葉を借りると、
>小我の放り出したものを大我がキャッチする
っていうことなんですが、
小さい自分が出した毒を、
別モードの大きな自分が受けとめて、
それで汚い循環を終わりにできるんですよ。

「小我の放り出したものを大我がキャッチする」
ですか。
メモですね、これは。

そうです。
いい言葉でしょう。
自分でやらかしたことの責任を自分で取るって感じで。

ほんとうですね。
もうなんだかすっきりしてきました。

ああ、
よかったです。
これは別に怒りだけに使うテクニックじゃないんですけど、
生まれつき短気なわたしたちは、
怒りのために自己嫌悪に陥るリスクが他の人より高いですからね。

まったくです。
まわりからも嫌がられるし。

だから正論を吐くことで、
自分の怒りっぽいのを正当化しようというパターンにはまります。

評論家に多いパターンですね。

そうでしょうね。
他人の弱点を見つけて攻撃するのが特技ですから。

恥ずかしい特技ですね。
いやになってきます。

またそこで自己嫌悪ですか。
そういうのはもうやめましょうよ。
それもこれもひっくるめて自分ですしね。

でもねぇ、
ろくでもないやつを相手に、
青スジ立ててギャアギャアわめいた日にゃあ、
あまりにも情けなくて泣きたくなりますわ。

それを聞いたわたしのほうがもらい泣きしそうになりますけど、
喜怒哀楽の情が激しいってことは、
それだけ人間らしいんだと思うことにしましょうよ。

じゃあ
きくぞうさんには自己嫌悪ってないんですか?

もうほとんどありませんね。
いまでもときどき、
ブチギレてしまうことはありますけどね、
妙に懐かしい感じがするほどで。
キレながらも冷めた自分がもう片方にいたりします。
感情の処理がうまくいかないときは、
努力不足だなぁと痛感することはあってもね、
反省と自己嫌悪はちがいますから。

ああっ、
それもいいですね。
反省と自己嫌悪はちがう、と。
メモしときます。

それに、
むかしはもっとヒドかったっていう事実がありますから、
それに比べたら何百倍もマシなわけで。

何百倍って‥‥そんな、
おそろしいですね。

そこまで短気を極めると、
自己嫌悪なんて無縁の世界ですよ(笑)。
それどころか、
他の人はなんとも思わないのに、
なんで自分は腹が立つのかっていうことと向きあっていると、
いろいろ自分のルーツがわかっておもしろいんですよ。

ルーツ‥‥ですか。
そんなふうに考えたことはなかったですねぇ。
いやなことばっかりで。
短気で得したと思うことなんて、
ひとつもないでしょ。

いやいや、
まんざらそうでもないですよ。

たとえばどんな?

自分が短気だっていうことは、
まわりの人たちはみんな自分より気が長いわけでしょ。

そうですね。

だから
まわりがすごく優しくて穏やかに見える。
「へ~っ、そんなふうに許せるのか、
すごいなぁ~」
って、
心の底から感心してリスペクトしてしまいますよ。

気が長すぎてバカに見えません?

たしかに(笑)、
以前はそうでしたが。
いまはリスペクトのほうが勝ってます。
あなた、
死刑制度に賛成でしょ。

え?
ええ、
まあそうですね。
どうしてです?

そりゃあ気の短い人は、
まわりが自分を怒らせてるっていう意識が強いんで、
世間に対する不満が大きくて、
けしからんやつに罰を与えたい気持ちも大きいんですよ。
正義感とは別の次元で信賞必罰なんですね。
ところがそれが、
自分と他人はちがうってことがわかるにつれ、
罰を与えることでは変えられないこともわかってくる。
許せる幅が広がってくるんですよ。

それはなんとなくわかります。
ぼくはまだまだ他の人より許せない幅が広いです。

「許せない幅」ね、
いいですね。
そういうところは大事にしてください。
すべてを許しましょう
なんて、
そんなきれいごと、
ウソくさくっていけませんよ。

そうですよねぇ。
許せないヤツらは許せないままでいいですよねぇ。

いや、
それはわたしが決めることじゃないんですけど、
いいでしょ。
だんだんその幅が小さくなってたらいいでしょ。
それが成長してるってことになるんだし。
もうどんな理屈をつけても許せない行為や、
許せない態度っていうのはあっていい。
「こういう連中は断じて許さない」っていう線を決めておけば、
他を許しやすくなったりしますしね。

きくぞうさんが
ぜったい許せないヤツってどんなヤツです?

わたしはそんなのないですよ。
観音菩薩のような心持ちで、
すべてを許してますから。

ええっw(゚o゚)w!?


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